げんじものがたり 20 あさがお |
| 源氏物語 20 朝顔 |
冒頭文
みづからはあるかなきかのあさがほと 言ひなす人の忘られぬかな (晶子) 斎院は父宮の喪のために職をお辞しになった。源氏は例のように古い恋も忘れることのできぬ癖で、始終手紙を送っているのであったが、斎院御在職時代に迷惑をされた噂(うわさ)の相手である人に、女王(にょおう)は打ち解けた返事をお書きになることもなかった。九月になって旧邸の桃園の宮へお移りになったのを聞いて、そこには御叔母(おば)の女
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 全訳源氏物語 上巻
- 角川文庫、角川書店
- 1971(昭和46)年8月10日改版