しなしがくしがいよう ――しきよりしんしょまで――
支那史学史概要 ――史記より清初まで――

冒頭文

史記が出來てから、その次の代に、史記の後を繼いで出來たものは漢書であるが、この兩者の間に出來た差異の一つは、史記が通史であるのに對して漢書が斷代史であるといふことである。その後の歴史を作る人、殊に支那で正史として取扱はれた歴史を作る人は、編纂の便利であるといふ點から、皆な漢書に倣つて斷代史を作り、史記に倣ふものはしばらくなかつた。これは後に問題になり、歴史は通史に書くべきものであつて、斷代史は眞の

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 内藤湖南全集 第十一卷
  • 筑摩書房
  • 1969(昭和44)年11月30日