ほんちょうへんたいそうれいし |
本朝変態葬礼史 |
冒頭文
屍体投棄から屍体保存へ 我国で古く屍体を始末することはハフル(葬)と云うていたが、この語(ことば)には、二つの意味が含まれていた。即ち第一は投(はふ)るの意(投げ棄てる事)で第二は屠(ほふ)るの意(截り断つ事)である。しかして時間的に言えば投(はふ)るが先で屠(ほふ)るが後なのである。 須佐之男命が古代の民族の為めに、柀(まき)の木を以て奥津(おきつ)棄戸(すたへ)に将臥(もち
文字遣い
新字新仮名
初出
「犯罪科学 増刊号 異状風俗資料研究号」1931(昭和6)年7月
底本
- タブーに挑む民俗学 中山太郎土俗学エッセイ集成
- 河出書房新社
- 2007(平成19)年3月30日