かわかみにていするしろん
河上に呈する詩論

冒頭文

子供の時に、深く感じてゐたもの、——それを現はさうとして、あまりに散文的になるのを悲しむでゐたものが、今日、歌となつて実現する。 元来、言葉は説明するためのものなのを、それをそのまゝうたふに用うるといふことは、非常な困難であつて、その間の理論づけは可能でない。 大抵の詩人は、物語にゆくか感覚に堕する。 短歌が、ただ擦過するだけの謂はば哀感しか持たないのは、それを作す人

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 新編中原中也全集 第四巻 評論・小説
  • 角川書店
  • 2003(平成15)年11月25日