げんじものがたり 09 あおい
源氏物語 09 葵

冒頭文

恨めしと人を目におくこともこそ身の おとろへにほかならぬかな (晶子) 天子が新しくお立ちになり、時代の空気が変わってから、源氏は何にも興味が持てなくなっていた。官位の昇進した窮屈(きゅうくつ)さもあって、忍び歩きももう軽々しくできないのである。あちらにもこちらにも待って訪(と)われぬ恋人の悩みを作らせていた。そんな恨みの報いなのか源氏自身は中宮(ちゅうぐう)の御冷淡さを歎(な

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 全訳源氏物語 上巻
  • 角川文庫、角川書店
  • 1971(昭和46)年8月10日改版