「はつこい」かいせつ
「はつ恋」解説

冒頭文

静かな深い憂愁(ゆうしゅう)が、ロシア十九世紀文学の特質を成していることは、今さら言うまでもなく周知の事実です。しかしその憂愁のあらわれは、それぞれの作家において、本質的にも色合いの上からも、微妙(びみょう)な差異を示しています。デンマークの文芸批評家ゲオルグ・ブランデスは、その点に触(ふ)れて、次のような簡明ではあるが味わいの深い評語を、のこしています。——「ツルゲーネフの悲哀(ひあい)は、その

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • はつ恋
  • 新潮文庫、新潮社
  • 1952(昭和27)年12月25日、1987(昭和62)年1月30日73刷改版