たけしまざっし
他計甚麽(竹島)雑誌

冒頭文

凡例 一 地理の肝要なる事、不肖今贅するに及ばず、皆しる處にして、頃年其事に識者心を盡さるゝ所の堅こう((甲))にし而(て)龍動(ロンドン)の繁昌、巴里斯(パリス)の美麗人々皆しらざる者なし。山海數萬里を隔(て)其地の盛衰動亂も月を越ずしてしる。豈是太平の餘澤ならず(や)。然るに其知ると知らざると竹島なる物未だ誰も是を説く人なし。また知る人も稀なり。去る癸丑の秋より籌海の書數十篇を見るに

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「他計甚麽雑誌」配り物、1854(安政元)年10月

底本

  • 松浦武四郎紀行集(中)
  • 冨山房
  • 1975(昭和50)年12月20日