かどまつのはなし
門松のはなし

冒頭文

正月に門松を立てる訣(わけ)を記憶してゐる人が、今日でもまだあるでせうか。此意義は、恐らく文献からは発見出来ますまい。文化を誇つたものほど早くに忘れてしまうた様です。僅に、圏外にとり残された極少数の人達の間に、かすかながら伝承されてゐる事があるので、それから探りを入れて、まう一度これを原の姿に還し、訣ればその意義を考へて見たいと思ふのです。 今日では、門松の形が全国的に略きまつてしまひましたが、

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 花の名随筆1 一月の花
  • 作品社
  • 1998(平成10)年11月30日