ようかいがくこうぎ 02 しょげん
妖怪学講義 02 緒言

冒頭文

哲学館主  井上円了述 美妙なる天地の高堂に座して、霊妙なる心性の明灯を点ずるものはなんぞや。だれも問わずして、その人間の一生なるを知る。果たしてしからば、その一生中、森然たる万有を照見するものは実に心灯の光なり。しかして、その光を養うものは諸学の油なり。ゆえに、諸学ようやく進みて心灯ようやく照らし、心灯いよいよ明らかにして天地いよいよ美なり。吾人すでに心灯を有す、あに諸学の講究を怠るべけんや。

文字遣い

新字新仮名

初出

「妖怪學講義緒言」1893(明治26)年8月24日

底本

  • 井上円了 妖怪学全集 第1巻
  • 柏書房
  • 1999(平成11)年3月31日