ひかりをかかぐるひとびと
光をかかぐる人々

冒頭文

日本の活字      一 活字の發明について私が關心をもつやうになつたのはいつごろからであつたらう? 私は幼時から大人になるまで、永らく文撰工や植字工としてはたらいてゐた。それをやめて小説など書くやうになつても、やはり活字とは關係ある生活をしてゐるのであるが、活字といふものが誰によつて發明されたのか、朝晩に活字のケツをつついてゐたときでさへ、殆んど考へたことがなかつた。しひていふな

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 光をかかぐる人々
  • 河出書房
  • 1943(昭和18)年11月20日