けちょう
化鳥

冒頭文

一 愉快(おもしろ)いな、愉快いな、お天気が悪くって外へ出て遊べなくっても可(い)いや、笠(かさ)を着て、蓑(みの)を着て、雨の降るなかをびしょびしょ濡れながら、橋の上を渡って行(ゆ)くのは猪(いのしし)だ。 菅笠(すげがさ)を目深(まぶか)に被(かぶ)って、潵(しぶき)に濡れまいと思って向風(むかいかぜ)に俯向(うつむ)いてるから顔も見えない、着ている蓑の裙(すそ)が引摺(ひきず

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 泉鏡花集成3
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年1月24日