つるぎのうた
剣のうた

冒頭文

ロックリンの海賊どもがヘブリッド島の鴉に餌じきを与えた時から三年目の、しろき六月とよばれる月に、夏の航海者たちは又もスカイの海峡を下って来た。 東風が山からあたらしく吹いて来た、明方と日の出ごろとのあいだにその風は向きを変えてクウフリンの岩の峯に触れて冷されて、やがて西北に向いて、風あしの白い泡をうしろから太陽のきらめきに捕えさせながら、飛んで行った。 「スヴァルト・アルフ」に乗っ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • かなしき女王 ケルト幻想作品集
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2005(平成17)年11月10日