あざらし
海豹

冒頭文

神がコラムを永遠の宴に召される一年ほど前のことである、ある夜、兄弟たちの中の最年少者「雀斑(そばかす)」とあだなされたポウルが彼のもとに来た。 「月が星のなかにあります、おおコラムよ、きょう神と共にある老ムルタックは、神とあなたのお心どおり、島の東端のかわいた砂の深みに葬られます」 そこで聖者は疲れねの床から起きあがり、ムルタックの葬られたところに行って、その場所を祝福した、地に這う虫

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • かなしき女王 ケルト幻想作品集
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2005(平成17)年11月10日