わいせつひとりもんどう
猥褻独問答

冒頭文

○猥䙝なる画を見れば忽ち養女に手を出すべし。懼(おそ)れざるべけんや。 ○然らば何を以てか猥䙝の真偽を究(きわ)むるの要あらんや。 ○文学美術にして猥䙝に近きものを排くるは人をして危(あやう)きに近よらしめざるなり。 ○危きに近よらざるは好し。然れども危きを恐れて常に遠ざかる事の甚しきに過ぎんか。一度誤つて近けば忽(たちまち)陥つて復(また)救ふべからざるに至るの虞(おそれ)なからんか。厳に

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 荷風随筆集(下)
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1986(昭和61)年11月17日