雨ばかり多い春であつたが、今日は珍らしくよく晴れて空気も寒いくらゐ澄んでゐる。南むきの硝子戸のそとのコンクリに配給のイモを出して乾した。かなり沢山の、五貫目くらゐもあらうか、イモたちの顔も天日に乾されることを喜んでゐるらしくみえた。これだけあれば相当ながく食べられると思ふ満足感が、イモたちが喜んでゐるやうな錯覚とつながつてゐるのかもしれない。 日にあたりながらそのイモを見てゐて、私は前にどこか