げんぶんいっち
言文一致

冒頭文

死語となつた「言文一致」 「言文一致」といふ言葉は、今では既に推移し去つた過去のものになつてしまつてゐる。死語になつた感がある。その役目をすまし、次ぎの段階に移り進んで死んで脱殻になつてしまつたのである。 私は時折、日本の文章が、この半世紀の間に急流の勢ひで変遷して、今日の姿になつて来た跡が思ひ出される。言葉の生死もそれにつれて激しかつた。これはもとより止る処なき進歩の跡だ。固い殻、型

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 明治文学遊学案内
  • 筑摩書房
  • 2000(平成12)年8月25日