あおうまをみたり 01 じょ
蒼馬を見たり 01 序

冒頭文

芙美子さん 大空を飛んで行く鳥に足跡などはありません。淋しい姿かも知れないが、私はその一羽の小鳥を訳もなく讃美する。 同じ大空を翔けつて行くやつでも、人間の造つた飛行機は臭い煙を尻尾の様に引いて行く。技巧はどうしても臭気を免れません。 大きくても、小さくても、賑やかでも、淋しくても、自然を行く姿には真実の美がある。魂のビブラシヨンが其儘現はれる。それが人を引きつけます

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 蒼馬を見たり
  • 日本図書センター
  • 2002(平成14)年11月25日