しょうすい
小翠

冒頭文

王太常(おうたいじょう)は越人であった。少年の時、昼、榻(ねだい)の上で寝ていると、空が不意に曇って暗くなり、人きな雷がにわかに鳴りだした。一疋(いっぴき)の猫のようで猫よりはすこし大きな獣が入って来て、榻の下に隠れるように入って体を延べたり屈めたりして離れなかった。 暫くたって雷雨がやんだ。榻の下にいた獣はすぐ出ていったが、出ていく時に好く見るとどうしても猫でないから、そこでふと怖(こ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 聊斎志異
  • 明徳出版社
  • 1997(平成9)年4月30日