ごつう
五通

冒頭文

南方に五通(ごつう)というみだらにして不思議な神のあるのは、なお北方に狐のあるようなものである。そして、北方の狐の祟(たた)りは、なおいろいろのことをして追いだすことができるが、江蘇浙江(こうそせつこう)地方の五通に至っては、民家に美しい婦(おんな)があるときっと己(おのれ)の所有として、親兄弟は黙って見ているばかりでどうすることもできなかった。それは害毒の烈(はげ)しいものであった。

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 聊斎志異
  • 明徳出版社
  • 1997(平成9)年4月30日