しょだいかつらはるだんじけんきゅう
初代桂春団治研究

冒頭文

御一新以後エスペラントと堕した江戸弁は東京の落語の面白さを半減せしめたが、上方には独自の陰影を有つ市井語が現代近くまで遺つてゐたから、此を自由に使駆し得た上方落語は、大へんに幸福であつた。さう云ふ意味のことを私は「上方落語・上方芝居噺」の研究に於て述べたが、その陰影満ち溢るる大阪弁へ、酸を、胡椒を、醤油を、味の素を、砂糖を、蜜を、味醂を、葛粉を、時としてサツカリンを、クミチンキを、大胆奔放に投込ん

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆22 笑
  • 作品社
  • 1984(昭和59)年8月25日