しょうねんのしょくもつ
少年の食物

冒頭文

私は初めて絵を見たのは何が最初か、一寸おぼえていません。多分好んで見たのはポンチ絵だったろうと思います。窓から乞食が麦わらで室内の人の飲みものを飲む絵だとか、団十郎が尻に帆をかけて大阪へ行く? 絵などおぼえています。先是、私の家の二階の広間には大きな墨絵の龍を描いた額(三間幅位のもの)がありましたが、好きではありませんでした。私の室には何にも額はありませんでしたが、兄キの室へ行くと、そこのはいって

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻85 少年
  • 作品社
  • 1998(平成10)年3月25日