えいねい
嬰寧

冒頭文

王子服(おうしふく)は莒(きょ)の羅店(らてん)の人であった。早くから父親を失っていたが、はなはだ聡明で十四で学校に入った。母親がひどく可愛がって、ふだんには郊外へ遊びにゆくようなこともさせなかった。蕭(しょう)という姓の家から女(むすめ)をもらって結婚させることにしてあったが、まだ嫁入って来ないうちに没(な)くなったので、代りに細君となるべき女を探していたが、まだ纏(まと)まっていなかった。

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 聊斎志異
  • 明徳出版社
  • 1997(平成9)年4月30日