おうせい
王成

冒頭文

王成(おうせい)は平原(へいげん)の世家(きゅうか)の生れであったが、いたって懶(なま)け者であったから、日に日に零落(れいらく)して家は僅か数間のあばら屋をあますのみとなり、細君と乱麻(らんま)を編んで作った牛衣(ぎゅうい)の中に寝るというようなみすぼらしい生活をしていたが、細君が小言をいうので困っていた。それは夏の燃えるような暑い時であった。その村に周(しゅう)という家の庭園があって、牆(へい

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 聊斎志異
  • 明徳出版社
  • 1997(平成9)年4月30日