したいしつ
死体室

冒頭文

私は今度躯(からだ)に腫物(できもの)が出来たので、これは是非共(ぜひとも)、入院して切開をしなければ、いけないと云うから、致方(いたしかた)なく、京都(きょうと)の某病院へ入(い)りました。その時、現今(いま)医科大学生の私の弟が、よく見舞に来てくれて、その時は種々(しゅじゅ)の談(はなし)の末、弟から聴いた談(はなし)です。 元来病院というものは、何となく陰気な処(ところ)で、静かな

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2007(平成19)年7月10日