かんのう
感応

冒頭文

私がまだ巴里(ぱり)で画生(がせい)をしていた時分は、一緒に部屋借りをしていたのは、布哇(はわい)生れの米国人であった。この人の描(か)いた画(が)は、日本でも誰(たれ)か持っている人があるだろうが、中々(なかなか)巧いもので、殊(こと)に故郷の布哇(はわい)で有名な、かの噴火口の夜景が得意のものであった。この人は彼地(かのち)有名の銀行家ビショップ氏の推薦により、特に布哇(はわい)出身の美術家を

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2007(平成19)年7月10日