テレパシー
テレパシー

冒頭文

怪談の中(うち)でも、人間が死ぬ断末魔(だんまつま)の刹那(せつな)に遠く離れて居(い)る、親しい者へ、知らせるというのは、決して怪談というべき類(るい)では無かろうと思う、これは立派な精神的作用で、矢張(やっぱり)一種のテレパシーなのだ。 私の知ってる女で、好んで心理学の書を読んでいた人があったが、その女の談(はなし)に、或(ある)時、その女が自分の親友と二人遠く離れて居て、二人の相互

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2007(平成19)年7月10日