しょきしへん
初期詩篇

冒頭文

天外脱走 日輪は遠く逃げゆく有明けの天上ふかく日輪は遠ざかりゆく仰ぎ見よ暁闇の空罪びとの涙もしるく薄冥の雲間に凍り日輪は遠く消えゆく 一九四三・十二・三十一 海に眠る日    海に溶け込む太陽だ   ランボオかれは真昼の海に眠る。茫洋たる音楽のみどりに触れあう はるかな蜃気楼の奥深くかれは眠るあふれる香髪(においがみ)のみだれ巻いて溺れるあたりとおく水平線の波間にさ青の太陽は溶けこむ。そうし

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 二十歳のエチュード
  • 角川文庫、角川書店
  • 1952(昭和27)年6月30日