わたしのかんがえていること |
| 私の考へてゐる事 |
冒頭文
若い人達のためには、私は第一に勉強することを勧める。しかし勉強と言つても書くことばかりではない。読書すること、見学すること、論議すること、すべてそれを指して言つてゐるのである。若い頃にはいくらあせつても、実人生のことには容易に本当に触れ得るものではないのである。父母兄弟、叔父伯母、さういふものの中にその一部を発見するにはしても、十分にそれを理解することは出来ないものである。従つて余りに年若くて、実
文字遣い
新字旧仮名
初出
「文章倶楽部 第十一巻第二号」新潮社、1926(大正15)年2月1日
底本
- 定本 花袋全集 第二十三巻
- 臨川書店
- 1995(平成7)年3月10日