ひひょうてきせいしんをなんず |
| 批評的精神を難ず |
冒頭文
批評的精神 批評的精神とか、自己を深く見詰めるとか言ふことも、人間としては決して第一義的ではない。無論さうしたことも人間には必要なことであり、なくてならないことであり、ある時期には人間の修養上、研究上、または自然に促された要求として、さういふ種類の心持をかなりに多く持つものであるが、しかしそれは決して全身的または根本的ではない。もしそれが総てゞあるやうになれば、その人は必ず行詰つて了ふ。平凡で、
文字遣い
新字旧仮名
初出
「文章世界 第十三巻第十号」1918(大正7)年10月1日
底本
- 定本 花袋全集 第二十四巻
- 臨川書店
- 1995(平成7)年4月10日