なつ |
| 夏 |
冒頭文
K君 富士見からK君がやつて来て、いろいろな話をした。近年になつて、山にやつて来るものが非常に多くなつたといふこと、何でも百人位は今でもゐるといふこと、さういふ人達はあの停車場前の旅舎や、たのんで置いて貰つたしろうと屋や、その他農家の一間にまで入り込んで行つてゐるといふこと、設備がないから軽井沢のやうには急には行くまいけれど次第に、避暑地としての価値が認められて来ることを尽きずに話した。私の行つ
文字遣い
新字旧仮名
初出
「文章世界 第十五巻第九号」博文館、1920(大正9)年9月1日
底本
- 定本 花袋全集 第二十四巻
- 臨川書店
- 1995(平成7)年4月10日