しんけんのつよみ
真剣の強味

冒頭文

今度の大戦の印象の多い中で、私は一番真剣とか一心とか言ふものゝ力の強いことを味はつた。ドイツの強味は、真剣の強味であり、一心の強味である。あらゆるものを捨てあらゆるものを犠牲にした最後に起つて来た強味である。従つてこれに対して、人道的の非難を加へたとて、それは加へる方が間違つてゐる。行くところまで行かなければならない。やるところまでやらなければならない。いかなることを犠牲にしても……。 人道的

文字遣い

新字旧仮名

初出

「太陽 第二十四巻第八号」1918(大正7)年6月15日

底本

  • 定本 花袋全集 第二十四巻
  • 臨川書店
  • 1995(平成7)年4月10日