しずかなひ |
| 静かな日 |
冒頭文
箇に立籠つて、自からその特色を護るのもわるくはないけれども、願くは、自分の書いたものが横に社会に影響して、実生活の上までにも感化乃至動揺を与ふやうなものでありたい。しかしその程度が、今のやうに単に面白いとか、めづらしいとか、新しいとかいふ以上に——。 せめて世間から憎まれるとか、抗議を起されるとか、異端視されるといふあたりまで行きたい。世間がそれに対して真面目に考へさせられるあたりまで行きたい
文字遣い
新字旧仮名
初出
「文芸春秋 第三年第一号」1925(大正14)年1月1日
底本
- 定本 花袋全集 第二十四巻
- 臨川書店
- 1995(平成7)年4月10日