さくしゃのことば |
| 作者の言葉 |
冒頭文
『矢張、自分で面白いと思ふやうなものでなくつては駄目だね。いくら書いたツて、またいくら世の中に本を出したツて、それが自分でつまらないやうなものでは?』それはさういふ心持は、筆を執るものの誰でも持つてゐるものであらうと思ふが、しかもそれがいろいろな欲望と言つたやうなもののために蔽はれて、いつかその心持の失はれて行くのをすら何うすることも出来ないやうなことを私は度々経験した。そしてさうした場合ほど作者
文字遣い
新字旧仮名
初出
「読売新聞 第一六九二六号、第一六九二七号、第一六九二九号」1924(大正13)年5月3日、4日、6日
底本
- 定本 花袋全集 第二十四巻
- 臨川書店
- 1995(平成7)年4月10日