げんだいとせんかいじく
現代と旋廻軸

冒頭文

現代といふ言葉は永久にある言葉である。永久は現代の無限の連続である。一つづゝ離して見れば現代になり、つゞけて見れば永久になる。そしてこの現代が永久になつて行くところに、一種の転換とか輪廻とか言つたやうなものがある。その境は私はをりをり考へて見た。 その転換状態はちよつと烈しい潮流の中に巴渦を巻いてゐるやうな形である。ぐるぐると廻つてゐる中に、いつとなくその現代がなくなつて了つて更に新しい現代が

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文章世界 第十巻第八号」1915(大正4)年7月10日

底本

  • 定本 花袋全集 第二十四巻
  • 臨川書店
  • 1995(平成7)年4月10日