天に日月あるは、人に男女あるが如し。日の光は明かにして強く、月の光は清くして麗しく、おのづから陰陽のけぢめあるは、男の徳の剛を貴び、女の徳の柔を貴ぶに譬ふべし。されば、夏の日は畏るべく、冬の日は愛すべしと云ひけむ。げに、夏の日影はげしく照りては、眼もくらみて仰ぎ見ること能はざれども、紅葉かつ散る小春の日和のうらゝかなるまゝに、南の軒の下に横はりて脊をあぶらむは、如何に心ゆくことの限りなるらむ。夏の