ついおく
追憶

冒頭文

また秋(あき)になつて、まち子(こ)夫婦(ふうふ)は去年(きよねん)とおなじやうに子供(こども)の寢(ね)てる時(とき)の食後(しよくご)などは、しみ〴〵と故郷(こきやう)の追憶(つひおく)にふけるのであつた。 今年(ことし)もとう〳〵行(ゆ)かれなかつたと、お互(たがひ)に思(おも)ひながらも、それがさしてものなげきでなく、二人(ふたり)の心(こゝろ)にはまた來年(らいねん)こそはとい

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 保健 第一卷第四號
  • 衛生新報社
  • 1917(大正6)年11月1日