きしつとぶんしょう
気質と文章

冒頭文

1 「文は人なり。」 これは高山樗牛の有名な詞である。が、今は古めかしいこの詞も結局は永遠の眞理である。言ひ換へると、文章は人格の再現なりといふ事になるが、これをもつと狹い意味に文章は氣質の再現なりとも言へると思ふ。 實際、文章ほど複雜多岐多樣の相貌形態を持つてゐるものはないが、これは作者なり筆者なりの人格或は氣質が自然に現れ出でるからに外ならない。新聞記事とか科學者の研究論文な

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 日本現代文章講座 ―原理篇―
  • 厚生閣
  • 1934(昭和9)年8月11日