一 鹿野山二十咏大正二年の夏、上總の鹿野山に遊びて、鹿野山二十詠を作る。これ歌に非ず、三十一文字の案内記也。 一 八尾(やを)八作(やさく)八峯(やみね)八つ塚大杉の森の中なる大伽藍哉二 上總にて第一と聞く大寺の由來は古し聖徳太子三 本堂の後ろの箱にとぐろ卷く大蛇(をろち)は左甚五郎の作四 山頂の平地ぞ世には類ひなき西は上町(うはまち)ひがし下町五 山頂の東の端(はて)ぞ珍らしき九十九谷