かつしかすなご
葛飾砂子

冒頭文

縁日  柳行李  橋ぞろえ  題目船  衣の雫  浅緑 記念ながら     縁日       一 先年尾上(おのえ)家の養子で橘之助(きつのすけ)といった名題俳優(やくしゃ)が、年紀(とし)二十有五に満たず、肺を煩い、余り胸が痛いから白菊の露が飲みたいという意味の辞世の句を残して儚(はかの)うなり、贔屓(ひいき)の人々は謂(い)うまでもなく、見巧者(みごうしゃ)をはじめ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 泉鏡花集成3
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年1月24日