れっぷ
烈婦

冒頭文

「世界情勢吟」と題して川柳一句をお取次ぎする。 国境を知らぬ草の実こぼれ合い なんと立派なものではないか。ピリッとしたものが十七字の中に結晶している。ところでこれがなんと、八十三歳のお婆さんのお作なのだ、驚いていただきたい。 井上信子、とだけではわかるまい。が井上剣花坊の未亡人だといったら、なるほどと合点なさるだろう。「婦人朝日」誌上で紹介されていたのだが、こぼれ合う草の実こ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻53 川柳
  • 作品社
  • 1995(平成7)年7月25日