ちかいのまき
誓之巻

冒頭文

団欒  石段  菊の露  秀を忘れよ  東枕  誓     団欒 後(のち)の日のまどいは楽しかりき。 「あの時は驚きましたっけねえ、新さん。」 とミリヤアドの顔嬉しげに打(うち)まもりつつ、高津(たかつ)は予を見向きていう。ミリヤアドの容体はおもいしより安らかにて、夏の半(なかば)一度(たび)その健康を復せしなりき。 「高津さん、ありがとう。お庇(かげ)様で

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 泉鏡花集成3
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年1月24日第1刷