ぎょうこつき 09 やまぐち
行乞記 09 山口

冒頭文

七月廿八日 六時すぎ出立、道はアスフアルトの一路坦々。朝風が法衣の袖にはらんで涼しい。 九時から山口市の裏通行乞二時間。 鈴木の奥さんに御挨拶する、思ひがけなくお布施を頂戴して恐縮した。 野田神社、豊栄神社へ参拝、境内は掃目もあざやかに蝉しぐれのなごやかさ。 山口県庁の建物はおちついてゐて好きだつた、背景の山のすがたも気にいつた。 サベリヨ記念碑を観た。 寺内文庫で新聞を読みなが

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 山頭火全集 第五巻
  • 春陽堂書店
  • 1986(昭和61)年11月30日