かわうおりょうり
川魚料理

冒頭文

一 五圓と十圓 裸男著述の爲に、南郊に籠城して、世間と絶縁すること、幾んど半年に及べり。其の間、何人にも面會せざりき。やつと脱稿して家に歸れば、誰よりも先きに、訪ひ來れるは、夜光命と十口坊と也。つもる話を歩きながらとて、打連れて池袋驛にいたる。『さて何處にか行かむ。池上方面にせむか』、二人答へず。『二子方面にせむか』、二人答へず。『八王子方面にせむか』、二人答へず。『大宮方面にせむか』、二人答へ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 桂月全集 第二卷 紀行一
  • 興文社内桂月全集刊行會
  • 1922(大正11)年7月9日