かだんこうさく |
| 花壇工作 |
冒頭文
おれは設計図なぞ持って行かなかった。それは書くのが面倒なのと、もひとつは現場ですぐ工作をする誰かの式を気取ったのと、さう二っつがおれを仕事着のまゝ支那の将軍のやうにその病院の二つの棟にはさまれた緑いろした中庭にテープを持って立たせたのだ。草取りに来てゐた人も院長の車夫もレントゲンの助手もみな面白がって手伝ひに来た。そこでたちまち箱を割って拵えた小さな白い杭もでき ほうたいをとった残りの晒しの縁のま
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 【新】校本宮澤賢治全集 第十二巻 童話Ⅴ・劇・その他 本文篇
- 筑摩書房
- 1995(平成7)年11月25日