かいとうぼうけんきたん かいていぐんかん 04 じょ
海島冒険奇譚 海底軍艦 04 序

冒頭文

方今宇内の列國爭ふて海軍海事の發達に汲々たるは何ぞや、他なし、制海の權を握りて、國家の威福を伸張せんとするにあり、思ふに帝國は世界無二の海國なり、國威を宣揚し、國益を増進せんと欲せば、宜しく海上の權力を收め、海運の發達を計り、貿易の興隆を勉めざる可からず、而して、此目的を達するの道、國民の海事思想を奬勵するより急なるはなし、頃日、押川氏一書を著し題して海底軍艦と云ふ、其着想奇逸にして、結構また雄偉

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「海島冐險奇譚 海底軍艦」1900(明治33)年11月15日

底本

  • 海島冒険奇譚 海底軍艦
  • 名著復刻日本児童文学館、ほるぷ出版
  • 1975(昭和50)年10月