かしゅう「ちょうしょう」じょぶん
歌集「嘲笑」序文

冒頭文

私はこの集の著者に一度も會つたことが無い。その作つた歌もあまり讀んだことが無い。隨つてどんな性格の人、どんな傾向の人かも知る筈が無い。しかし斯ういふことは容易に想像することが出來る——この集の著者も年をとり、經驗を重ねるに隨つて、人生に對する態度が變つて來るに違ひない。人生に對する態度が變つて來れば、この集に對する態度も變つて來るに違ひない。 實際變るに違ひない。また變らなければ嘘である

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 啄木全集 第十卷
  • 岩波書店
  • 1961(昭和36)年8月10日