くぎぬきとうきちとりものおぼえがき 04 やりまつりなつのやわ
釘抜藤吉捕物覚書 04 槍祭夏の夜話

冒頭文

一 土蔵破(むすめやぶ)りで江戸中を騒がし長い草鞋を穿いていた卍(まんじ)の富五郎という荒事(あらごと)の稼人(かせぎて)、相州鎌倉は扇(おうぎ)が谷(やつ)在(ざい)の刀鍛冶(かたなかじ)不動坊祐貞(ふどうぼうすけさだ)方(かた)へ押し入って召捕られ、伝馬町へ差立てということになったのが、それが鶴見の夜泊りで獄口(ごくぐち)を蹴って軍鶏籠抜(とうまるぬ)けという早業を見せ、宿役人の三人も殺

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 一人三人全集Ⅰ時代捕物釘抜藤吉捕物覚書
  • 河出書房新社
  • 1970(昭和45)年1月15日