はやみみさんじとりものききがき 01 みぞればしつじぎりやわ
早耳三次捕物聞書 01 霙橋辻斬夜話

冒頭文

友人の書家の家で、私は経師屋(きょうじや)の恒さんと相識(しりあい)になったが、恒さんの祖父なる人がまだ生きていて、湘南(しょうなん)のある町の寺に間借りの楽隠居をしていると知ったので、だんだん聞いてみると、このお爺さんこそ安政(あんせい)の末から万延(まんえん)、文久(ぶんきゅう)、元治(がんじ)、慶応へかけて江戸花川戸(はなかわど)で早耳の三次と謳われた捕物の名人であることがわかった。ここに書

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 一人三人全集Ⅰ時代捕物釘抜藤吉捕物覚書
  • 河出書房新社
  • 1970(昭和45)年1月15日