えんちょうはなび
円朝花火

冒頭文

こはこれ、我が五色七いろの未定稿なり、覚え書なり。 われ、三遊亭圓朝を愛慕すること年久しく、その一代を長編小説にまとめあげん日もまた近づきたり。 「圓朝花火」一篇は、実にそが長編の礎稿をなすものなり。青春の、中年のはたまた晩年の、彩り多く夢深かりし彼がひと日ひと日の姿絵をばここにかかげ、大方の笑覧を乞わんのみ。再び言う、こはこれ、まったくの未定稿也。あわれ幻燈の絵のひと齣(こま)と

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
  • 河出文庫、河出書房新社
  • 2007(平成19)年8月20日