みじめなぶんがくてきかんきょう
惨めな文学的環境

冒頭文

昨夜あなたは田中英光のことを近々書くといっていたが、直接面識のあったあなたの書くものは面白いだろうと期待しています。彼の死は何という悲惨な日本文化の象徴でしょう、どうも惨めなのはひとり英光だけでなく、これはほとんどわれ〳〵文筆業者全体の置かれている惨めさではないかと思います。恐らく二十五年度もあのような惨めな現象はつゞくのではないかと思えます。 昨夜もあなたと話合いましたが英光の「さよう

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の原爆文学1 原民喜
  • ほるぷ出版
  • 1983(昭和58)年8月1日